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BASIC-Stage(Stereo 2009年6月号より抜粋)

コクやうまみを感じさせる音色感

(アナログプレーヤーの下に敷いていただきました。)
パガニーニでは木管、金管、弦などが実にそれらしい音色で響き、コクやうまみを感じさせる音色感に。音場は前後に深い。クラプトンは低域のレンジが広くなりつつ、音の止まりがいい。ボーカルの肉質感や女性コーラスの艶やかしく、うっとりと歌う感じが最高。積極的に芳しい響きを加える方向の製品。

BASIC-1(電源&アクセサリー大全2008より)

スピーカーは楽器という発送 ジャズは絶妙なフィーリング

数あるウッド系スタンドの中でも、異色の最右翼だ。スピーカーを楽器ととらえ、より美しく響かせる工夫がなされたのが結果がこのカタチ。これは脚というより3本の響板だ。天板レスで底板にはデュボンコーリアンが用いられた。スピーカーにもベーゼンドルファーがあるように、響板の震え方は共感できるものだ。硬さがほぐれる。豊かでリラックスした表情となる。響きの質もぐんと粒立ちが細かくなり、音楽的な説得力に満ちたものだ。分析的にはお門違いだが、ホールトーンをたたえた管弦楽は生き生きとし、瑞々しい感動を呼び覚ますだろう。ポップスのリズムは音離れやキレも欲しいが、ジャズは息のあったインタープレイと空気感で絶妙なフィーリングだ。
これで鳴らなければ、鳴らないのだ。上質の響きと深みのあるスケール感が醸成されよう。

BASIC-M(電源&アクセサリー大全2006より)

響きや共鳴を生かすサンドイッチ構造を採用

バック工芸社の興味深いインシュレーターだ。
ベーシックシリーズのノウハウを盛り込み、響きや共鳴を大いに生かす発送である。「BASIC-M」は断面が五角形をしたウッド製、上が平らなのはウケのためでサイズは高さが25mm、長さは58mmほどのコンパクトな仕上げだ。両端に響きのいい松を貼り付けたサンドイッチ構造でメインの母材によって赤と黒の2タイプを用意。赤は木琴にも使われるアフリカンパドウクで比較的軽く、黒のほうは黒檀で重さのある素材だ。この音調は微妙で、まず赤だがスピーカーに敷いてみると響きがすっきりと澄んで、なおかつ軽快な音色。リズムのキレも軽やかだ。声楽や弦は柔らかく繊細さの際立つ表現。高域サイドへの素直な伸びが好印象だ。一方、黒は音が締まってタイトな質感が特長。ボトムまでのびて重心のやや下がった描写となる。

BASIC-TOWER2(電源&アクセサリー大全2006より)

棚板を持たずスペーサーで受ける 振動を積極的に生かす思想が結実

トップボードも棚板も無く、スペーサーで受ける。コンポが宙に浮いたようなかたちだが、これは異色中の異色だろう。振動をむりやり押さえ込まず、自然な流れとして引き出し心地よく響かせるというバック工芸社のポリシーは「1/f揺らぎ」に基づくものだ。
BASICタワーの第二世代ということで、底部のコーリアンボードが省かれ、全体に身軽になった。とはいえこのサイズである。支柱や横板が巨大なのは楽器の響板にヒントを得たためで、同社のスタンドでいうところのウイングに相当しよう。これらのウッド材は単一ではなく、複合的に使用することでクセのない響きを引き出すという。スペーサーは弦楽器ならばコマ。メカニカルアースの役目を司るものだ。これも前作から改良が加えられている。
オープンといえば、これほどオープンな環境もないだろう。たっぷりと空間を与えられたコンポは束縛感から開放されたように表情が軽やかだ。温情にこもりや淀みがない。ヌケがよくリズムやハーモニーの流れがすっきりと整理される。特筆して良いのが悠然としたステージ感だ。少し引いた感じの楽器配置ではあるが、そこを起点として上質なサウンドイメージが形成される。
ウイング効果による独特の響きののこりは、好みが分かれるかもしれない。エッジの切り出しは少し穏やか。分解性能は高いのだが、縦横がビシッと揃う感触とも違う。妙な強調や無機質感とは対極に位置する、ヒューマンで居心地のよいサウンドが持ち味だ。ガツンというパンチ力よりは、響きと消え際の美しさである。デリカシーに満ちた瑞々しい音色は、クラシックや大人のジャズ向けと感じた。

BASIC-Y(電源&アクセサリー大全2006より)

弦楽器の繊細な響きが魅力 余韻の変化も明瞭に再現

バック工芸社は「アクースティックフィールド理論」に適った製品を開発している。音響的な振動を重視する考え方だ。
このBASIC-Yは、木製のハーモニカ状ベースである。黒い芯材は黒檀だろう。両脇は木目の感覚が整っていて、楽器にも使われているという。特に木目の方向の管理は行っていないようだ。拍子木として叩くと、実に綺麗な響きが生じる。3本1組で使用。Yの字型の配置を推奨しているので型番に「Y」がつく。
4本の対角線配置よりY字配置が好印象。SACDでは弦楽器の繊細な響きや余韻の変化が明瞭になる。低音の共鳴感が明瞭だがややソフト傾向だ。豊潤な音色美は弦楽器に好適。ジャズはやや淡白に聞こえる。音場は広いが、春かすみのような余韻の空間印象は独特だ。

BASIC-1(電源&アクセサリー大全2000より)

支柱の位置で音質が選べる新発想のスタンド

底板に3本の支柱を取り付けたタイプのスピーカースタンド。底板の下にはスペーサーを挟み込む形でコーリアンボードが取り付けられている。本機の向きを変えること、支柱の向きを変えること、付属スペーサーの活用で音のチューニングが可能だ。
鳴りたがっているスピーカーを抑えるのではなく、鳴らしてあげる、というのが本機のコンセプト。このコンセプト通りに音が出てくる。鳴りたがっていないスピーカーも鳴らしてしまうという感じだ。音楽をリッチに楽しみたいという方にはピッタリである。女性ボーカルが生き生きと表現される。アーティストが多少太ったイメージである。ボーカルの周囲から響きがフワーッと広がっていく。男性ボーカルは量感、厚みを高めソフトに広がっていき、リラックスしたサウンドである。ジャズでは今まで目立たなかったピアノがクローズアップされてくる。

BASIC-T(タウ)(季刊・オーディオアクセサリー102号より抜粋)

CDプレーヤーに設置した瞬間 低音はたっぷりとのびはじめた

このBASICシリーズで培ったノウハウは、さらに次のステップ…「アクースティックフィールド理論」へと深化継承されることになる。その過程で生まれたのが、注目の新作インシュレーター「BASIC−T(タウ)」だ。小川氏によると、「すべてのオーディオ機器は音響的な振動の"場"にいる。スピーカーはもちろんだが、アンプやCDプレーヤーといったエレクトロニック系(あるいはそれに準する)のコンポもすべて、積極的に良質の響きをのせなければならない」とする主張だ。音質の90%は室内音響で決まる、ということからみてもあながち否定はできまい。
T(タウ)の由来は、長短2本セットの共鳴体をT型配置とし、それによってできる平面全体をあたかも"壁"のような面積構造として機器をサポート。 さらに奇麗なアクースティックな響きも乗せようというものだ。この共鳴体は米松とメイプル材からなり、さらに黒壇のスペーサー3個も付く。いずれも響きの美しさで知られるウッド材だ。この試聴には数名が立ち会ったが、一同息を飲んだ。スピーカーはかなりハードな音調の米国ハイエンド…。 ところがT(タウ)をCDプレーヤーにセットしたとたんの大激変なのである。硬質で神経質で解像度一点ばりだったその音に、ゆったりとした潤いが生まれる。スピード感は若干落ちた感触だが、低音がたっぷりとのび、ボーカルの肉づきも上々。ピアノやベースなど、まるでスケルトンのように響きが死んでいたのが、見事なボディ感の復活だ。スピーカーへの対策ではないのに、この変化は意外、予想外。さらにアンプにも追加で使用してみると、ボーカルや室内楽のつややかなハモリと、漂うようなよいオーバートーンに包まれたのである。これは凄い、まさに部屋をもチューンしてしまったような驚くべき変化。このBASIC−Tの興奮は当分続きそうだ。

BASIC-110」を紹介(季刊・オーディオアクセサリー102号より抜粋)

小型スピーカーでも使えるさらに5本脚タイブも登場

これは誰がみたってサカサだろう。天枚が下にあって、3本の脚でそのままスピーカーを支えるとは、何たる大胆不敵!下に見える2枚の板は、それぞれ土台を支える下部ベースに上部ベースというもの。そこから脚が上に這えているのであり、不要な反射等を嫌いトップボードは取り去った。ではスピーカーが鳴ると、これらのパーツはどう反応するのか。まずユニットの音響振動はエンクロージャーを揺らし、そのエネルギーが支柱へと伝わる。
さあここからがユニークだ。 常識ならその振動は床へと逃がすものだが、そうではなく、支柱ごと響け響けとばかりに揺れを増大させる。スタンド全体が音楽を奏でるかのように、響いて"歌う"のである。 これは支柱というより楽器の響板、あるいは反射板というべきかもしれない。そういえばピアノもチェロなどの弦楽器も音量豊かに響くように、響板や胴をもっているだろう。もし省いたら音はカサカサ……。その応用だ。美しく響くにはできうる限り上質なウッド材を用い、面積を広くとるのが定石となる。
本品の脚部には、楽器にも使われる北米松を採用。しかもYの字配置にして放射状に響きを拡散させ、全方向へと広いリッチな音場をつくりだすわけだ。対応モデルは一応コンパクト2ウェイがメインだが、エラックやALRジョーダンなどより小型モデルでも使えるように、最近このYの字の角度を広げ、対応性を増したのは嬉しい。 このBASICシリーズには、もうひとつ5本郷スタイルの「BASIC−10」があり、こちらは背が低い。要はタンノイスターリングや−JBL4425といった中型モニターのためのアクースティックベースということだ。

BASIC−110」の試聴印象

のぴやかさは限りがない 音量そのものも向上する

何度聴いても、この響きはくったくがなく気持ちよい。 BASIC−110ともこれが同じスピーカーなのか・・・。というほど解き放たれており、すべての楽器がボーカルが、のびやかさの限りをつくして歌い出したのだ。間違いなく音量そのものが上がり、壮大でブリリアントなオーケストラサウンドを聴かせる。 さらに独特の暖かみをもったサロンアンサンブルなども、一度ほかのスタンドに替えてしまうとどこかへ消え失せる…。
この魅力はかけがえのないものだ。

BASICシリーズ(季刊・オーディオアクセサリー99号より抜粋)

見事な発想のウッド系スタンド音楽の響きを外へと導き出す

最後にウッド系スタンドの代表。その中でも、とびきり異色といえるバック工芸社のBASICシリーズをみよう。 だいたいこれ系の製品というのは、ウッド素材の響きを巧く引き出そうというものが多い。その方向をトコトン突き詰めて、「響け響け!」となる。そして、とうとうスタンドを楽器みたいにしてしまったが本品なのだ。そのために、支柱を弦楽器やピアノの響き板、反響板として積極的に鳴らすアイデアを思いついた。 3本の足は響きの美しい米松で、面積が大きくなおかつ放射状に配置。音楽の響きを外へ外へと、導き出そうというわけだ。あれっ、よく見るとトップボード(天板)がない!スピーカーを直接スタンドの脚で受けるため(付属インシュレーターの併用も可)、ちょうどスタンドをサカサにしたようなカタチなのだ。 これで聴く、クラシックのアンサンブルはハモリがとてもきれいで、ゾクゾクの連発。う−む、みごとな逆転の発想だ。

音元出版オーディオ銘機賞2000

Basic1オーディオ銘機賞2000受賞表彰状

BASIC−1の評価(季刊・オーディオアクセサリー96号より抜粋)

スピーカーを「歌わせる」スタンド

スピーカースタンドを、"楽器"というのは勇気がいる。そのオーディオの逆説を本当に製品化してしまったのがバック工芸社なのである。BASIC−1は今回落下防止用のウイングが装備されたが、むろんスタンドを楽器のように響かすという思想は不変だ。トップボードを省いた構造は大胆、ユニーク。3本の広い支柱は反響板として作用する。楽器用の米松ランバーに黒檀、楓など響きのきれいな素材を吟味したのも見逃せない点だろう。なるほど楽器的であり、気持ち潤う。このスタンドに替えるとふうっと響きが穏やかになり、弦楽器の胴がハモるようにゆったりとした音域を掲示。とともに、音量自体が上がるのである。もともとN805など意図しての開発だから、喜々として鳴りたがるのに不思議はない。エントリーSもサイズを忘れるボディ感だし、中〜低音域もなかなかのぴやか。ジャズは解き放したように快活で、実にテンポよく鳴る。さらにふんわりと漂ってくるギターの響き、その音色の柔らかさ。ピアノはやや甘口だが、和音の消え際は絶妙。チンマリ固まったスピーカーを歌わせるならこれだ。

BASIC-1の評価 (季刊・オーディオアクセサリー96号より抜粋)

響きの質感か濃くなり快感を呼ぶ

 スタンドではなく「アクースティックベース」と、本来は言うらしい。やはりバック工芸社にしてみれば、「スタンド」ではただの置き台であり、スピーカーと手をとりあって響きのエナジーを発散するものこそ、アクースティックベースの使命ということか。100ページで紹介したBASIC-1に続く、中型モニターのための製品がコレだ。放射状の5本脚のうち、2本はいわゆる耐震対策用。だが、実際にはすペての脚から響くわけであり、上部と下部ベースの間に挟んだ黒檀のスペーサーも、ぐっと増えて10個ほどになっている。響きの質感が、さらに濃くなったようだ。特に高域弦やピアノ。4425MKUのバイラジアルホーンから発せられる指向性の広い高域情報が、さらにふっくらと空間を包み込む。楽器の音と一緒にホール音響まで出してしまっている、不思議なスタンドである。ハイファイっぽくないといえばその通りだが、ただ忠実再生一点張りのユーザーにはもともと縁のない製品であろう。だが、一日知るともう後戻りできない。これで気持ちよく鳴らないスピーカーは、よほど性悪に違いない。

 

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